2015年04月21日

放射線室の旋風D

胸部エックス線写真について、楽しく学ぼう(連載シリーズ)


 5.シャツと革ジャン


前回までのお話で、何故「服を脱ぐ」必要があるのかご理解頂けたと思いますが、もう少し補足させていただきますと、服も物質・物体である以上、エックス線の透過率は100%ではありません。ということは、写真に写るのです。各臓器の本来の透過率に服の透過率が加わった写真ができてしまいます。服に文字が書かれている場合、写真にその文字が写っていたりもします(その文字自体の材質が、透過率が低かったりする。)。服のシワも分かります(シワになるということは、服の生地が二重三重になっていることなので、透過率が変わり、写真に写ります。)。こんな写真では、良い診断ができないですよね。

では、どんな格好が良いのかといえば、誤解を恐れずに言えば、もちろん何も邪魔されずに、自分の体の純粋なエックス線に対する透過率だけでできている写真です。つまり上半身裸です。これにより最高の写真ができることはご理解頂けると思います。一昔前までは、男女共その状態で撮影されていたそうですよ。私もビックリしました。しかし、いくら最高の写真のためとはいえ、裸はちょっと・・・ということで現在では、男性は下着(薄いシャツ)一枚、女性は薄い検査着一枚を着てもらっております。「薄い」というのは、透過率が高いということです。同じ一枚でも革ジャン一枚では、透過率が低くてまともな写真になりません。


胸の撮影で、服を脱ぐ・下着(シャツ)や検査着一枚というのは、こういう意味だったのです。(続く)


革ジャン.jpg  Tシャツ.jpg

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posted by 福岡聖恵病院 at 09:31 | めぐみだより