2018年12月04日

快便生活のすすめ

お食事中の方、ごめんなさい。食事療養室のMです。

皆さんは、トイレで出した便(大きい方)がどんな色や形をしているか、見ていますか?

一般に便は汚い、臭い、恥ずかしいといったイメージが強く、すぐに流してしまう人が多いかと思います。ですが、便は体からの「お便り」とも考えられますので、見る習慣をつければ健康管理の頼もしい味方になってくれるでしょう。

今回は、先日患者様向けにお伝えさせていただいた内容を抜粋してご紹介したいと思います。


食べたものが身になると言いますが、一般に食べ物の栄養素のほとんどは小腸で、水分は大腸で吸収されます。つまり、食べ物の中の栄養素は腸から吸収されて初めて体の中に入ったことになるのです。悪いものが入ってきたら戦わなければいけませんから、腸の中には免疫細胞がたくさん(体全体のうち3分の2も!)集まっています。最近よくTV番組やCMなどで「腸を整えて免疫力を高めましょう」と言われるのは、このことだったんですね。


では、腸を整えて出てくる良い便とはどんなものでしょうか。日本では「バナナうんち」と言われますが、国際的な基準では「ブリストルスケール」が有名です。かなりリアルなイラストつきで解説されていますので、心の準備ができているときに見て頂ければと思います。


さて、便秘というと何日も便が出ないことをイメージする方もいるかと思いますが、昨年日本で初めて作られた「慢性便秘症診療ガイドライン2017」によると、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義づけられています。

つまり、毎日お通じがあったとしても「出したのにスッキリしない」という残便感や、「出すのが苦しい」という排便困難感があるようなら、便秘と診断されることもあるのです。

同ガイドラインでは慢性的な便秘を多種にわたって分類していますが、そのうちのひとつ、「排便困難型」をご紹介します。これは、肛門の一歩手前、直腸まで便が来ているのに出すことが難しい状態です。特に、便意を我慢する癖のある方がなりやすいと言われています。せっかく便意を催しても、「今ちょっとテレビ良いところだから後で。」とか、「忙しくてトイレどころじゃないわ。」と先送りを繰り返すうち直腸にあるセンサーのようなものが鈍ってしまい、便が降りてきても便意を脳に伝えることが難しくなります。トイレに行きたくなったら、なるべく我慢しないことが大切ですね。


では、その他の便秘予防のヒントを簡単に申し上げます。


1、規則正しく3食しっかり食べること…特に朝食が大事!朝食を摂る事で「胃・結腸反射」が起こり腸が大きく動きます。

2、起床後にコップ1杯の水を飲むこと…腸に刺激を与えることができます(刺激が強すぎると感じたら常温や白湯がベター)。お口をすすいだ後に飲みましょう。

3、トイレタイムの習慣…便意がなくとも朝食後にトイレに行く習慣を。

4、下半身の運動またはマッサージ…ウォーキングや「のの字マッサージ」がおすすめ。

5、適切な排便姿勢…ロダンの彫刻「考える人」のポーズのように、前傾姿勢・肘を太ももに・踵を浮かせる姿勢をとると、直腸と肛門の角度が開いて、スムーズに排便し易くなります。

また、腸活の一環としてヨーグルトをはじめとする発酵食品から善玉菌を摂られている方も多いかと思いますが、善玉菌の餌となる食物繊維やオリゴ糖を一緒に摂ることで、より腸内環境を整える効果が期待できます。これはシンバイオティクスと呼ばれ注目されています。


簡単な内容で恐縮ですが、快適な排便のために少しでもお役に立てれば幸いです。


(参考:慢性便秘症診療ガイドライン2017


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posted by 福岡聖恵病院 at 10:13 | めぐみだより