2019年05月15日

痛み

  極めて私事な話で恐縮ですが、今年のはじめに歯を抜きましてね。ええ、親知らずです。その後ちょっと珍しい症状が出ましたのでご紹介したいと思います。


●抜歯当日

ものの10秒ほどですんなりと抜ける。「スポって抜けましたね!シャンパンを開けたみたいですね!」と歯医者さんにまぶしい笑顔で言われ、例えがバブリー過ぎて曖昧に笑って受け流す。抗生剤を飲んで安静に過ごす。

●抜歯3日後

おかしい。痛い。時間が経つほどに痛くなり、普段の食事がつらく感じる。

●抜歯4日後

再診日を前倒しして受診。口を開けた瞬間、先生の顔色が変わる。どうも抜歯部分ではなく、麻酔の針を刺した部分に1cm大の潰瘍が出来ているとのこと。歯茎がえぐれ、中の骨が露出しているので痛みを感じるのだそう。割と珍しい症状で、原因は細菌感染ではなく針を刺したことによる一時的な血流不足との説明を受ける。

痛み止めを飲んでも夜中に何度も目覚め、食事したり喋ったりするだけで患部に刺激となり激痛が走る。

●抜歯10日後

友人が当ててくれた米津玄師氏のライブに参戦する。一時的に痛みを忘れる。

●抜歯15日後

再々診。だいぶ痛みが軽減。「治ってきたら骨がポロッと外れますからね」だそう。

●抜歯18日後

露出していた骨が外れる。痛みはほぼ無くなる。


とまあこんな感じでして。珍しい症状とのことだったので、この機会に「口の中が痛いときの食事」を模索してみようと思い立ち、色々と試してみました。

お口をいたわる食事の基本は、「なめらか・やわらか・うす味」です。硬いものは論外として、おから・焼き芋・ごま和え等のポロポロばらけるものよりも、豆腐・茶碗蒸し・プリン・あんかけ料理等のなめらかなお食事がオススメです。また、強すぎる酸味や香辛料、熱過ぎるお料理も患部への刺激になってしまいます。どうしても食事がのどを通らないときは薬局などで売っている栄養補助食品に頼るという手もありますが、それだけだと高額になってしまいます。

私の場合は豆乳スープをまとめて作っておき、味噌バター味にアレンジしたり、ご飯を投入して粉チーズをかけたリゾット風にしたり、一口大に切ったパンを浸して食べたりしていました。お粥や雑炊に飽きたらスープにパンを浸してパン粥のように食べるのもオススメです。お米よりもばらけにくいので。ビタミンB群やCは口周りの粘膜の保護や炎症を抑える効果が有ると言われていますので、キャベツなどの葉物野菜やきのこ類、じゃが芋などをスープの具に取り入れると水に溶け易いビタミンも効率よく摂取することができます。


今回わたしの場合は18日間でほぼ治りましたが、もっと長期的に痛みと戦っている人もいらっしゃるでしょう。もっと強い痛みに耐えている人もいるでしょう。辛い気持ちを打ち明けようにも思うように喋れず、気晴らしに行きたくても外出の叶わない方もいるでしょう。そんなとき食事は、せめて食事だけでも楽しみな時間になれるように、もっともっと食事の可能性を広げていきたいと思った次第です。以上、食事療養室でした。


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posted by 福岡聖恵病院 at 15:14 | めぐみだより