2020年08月06日

アンガーマネジメント

「なんであんなキツイこと言っちゃったんだろう。」、「ついカッとなって言い過ぎてしまった。」

こんな経験、ありませんか?自分にとっては怒りに任せたとっさの一言でも、一度口をついて出た言葉は元に戻せません。親しい間柄にヒビが入ることもありますし、仕事上の関係であれば社会的信用を失う事態にもなりかねません。


アンガー(怒り)をマネジメントする。この考え方は、1970年代から米国で発展してきたとされています。当院の図書室にちょうど書籍が入荷され読むチャンスがあったので、一部をご紹介したいと思います。


アンガーマネジメントの定義は、「不要な怒りに振り回されず、必要なときに上手に怒りを表現できること。」とされています。つまり、「怒らないこと。」が目的ではないのです。怒ること=悪 と考えていると、たとえ誰かに理不尽なことを言われても「自分さえ我慢すればいい。」となるでしょう。ぎゅうぎゅうに押さえ込まれた感情はやがて大爆発するか、燃え尽きて無気力になってしまう恐れがあります。

傾聴や接遇、対象理解など、相手の気持ちを尊重する技術は多く有ります。しかし、自分自身の感情に気づき適切に表現することに関して、私たちの多くは十分な教育を受けていません。(ここで言う「怒りを適切に表現する。」とは、相手を脅かしたり傷つけたりせず、物に当たったり壊したりせず、また自分の中に溜め込まず上手に伝えることを指すそうです)


そもそも怒りの源は、自分の中にある「コアビリーフ」(=こうあるべき、という価値観や思い込み)から生まれることが殆どです。「人の話は最後まで遮らずに聞くべき。」とか、「使ったものは元の場所に戻すべき。」などです。人の価値観はそれぞれですから、自分の「べき」と他人の「べき」がぶつかったとき、「普通はこうだろう!」とか「常識的に考えてありえない!」などと衝突が起きてしまうのです。自分のコアビリーフを知ることで、怒りの客観視に繋がります。自分を縛る「べき」の鎖に気付き少し緩めてあげることで、随分楽になるのではないでしょうか。

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参考:「ナースのためのアンガーマネジメント」田辺有理子著

※「ナースのための」と有りますが、どのような仕事であってもストレスはつきもの。むしろこのご時世、私たちは生きているだけで沢山のストレスにさらされています。アンガーマネジメントを知ることで、少しでも心が軽くなる人が増えることを願っています。

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posted by 福岡聖恵病院 at 08:00 | めぐみだより