(マンモグラフィー検診に出かけよう!)
ここ何年と、テレビ・新聞・さらにネット上に於いて、マンモグラフィーという言葉を良く見かけるようになりました。
女性の皆さんは、マンモグラフィー検診を受診されたことはありますか?年齢的なことも関係しますが、ほとんどの方が未経験だと思います。
今や、日本における女性のがんの死亡者数第1位は乳がんであり、一生のうち12人に1人が患います。一方、欧米諸国を見てみると、乳がんの罹患率は上昇しているものの、死亡率は減少しているようなのです。この違いは何なのでしょうか?
それは、マンモグラフィーの受診率が関係していると思われます。ネットで調べてみると、平成25年の日本におけるその受診率は、27%でしかありません。逆に米国においては、70〜80%もの受診があるのです。これを見ると、日本で乳がん死亡者が増加していることは、当然の結果と言えるかもしれませんね。
では、何故皆さんはマンモグラフィー検診を受けないのでしょうか?ここでは、ちょっとインフルエンザの予防接種と比較してみましょう。
インフルエンザ予防接種の時期になると、本当に多くの方が街の病院やクリニックへ注射を打ちに行かれます。普通の患者さんよりもその数が多い日もあるほどです。しかし、ちょっと考えてみてください。インフルエンザ予防接種とマンモグラフィー検診を比較した場合、「痛い」、「お金がかかる」、「わざわざ出かける」、「面倒くさい」・・・これらは、どう考えても共通項ですよね?では一体何が違うのでしょうか?私が考える一番の違いは、その病気になったことがあるか・ないか、だと思うのです。
インフルエンザ(≒風邪)は、ほとんどの方が経験済みですよね?たかが風邪でもちょっと「こじらす」と、本当に辛いです。あの辛さを知っているからこそ、予防接種を受けよう!と思うのではないでしょうか?逆に乳がんの場合、当然経験なんてしたことはないです。その辛さを知る訳がありません。また「私は関係ない」なんて、根拠のない理由で受診を敬遠しているのではないですか?
だからこそ、実際に乳がんを発見されてしまった方が皆、「マンモグラフィー検診を受けましょう!」と必死に声をあげられるのではないでしょうか?その辛さを十分知ってしまった訳ですからね。もし皆さんも乳がんになってしまったら、きっと同じように声をあげられると思います。 (つづく)